|
せなけいこさんの絵本の魅力 |
せなけいこさんの絵本、ちぎり絵のような絵は、
誰もが一度は見たことのある絵本。
しつけのための絵本と言われることが多いですが、
それ以上に奥深いものが表現されていると思います。
雰囲気たっぷりに読み聞かせれば、
子ども達はその世界に釘付けです。
せなけいこさん自身の母と子のやり取りからうまれた絵本。
母が子どもに、正しい生活のために「〜しなさい」と伝える時、
子どもに何とかわかってもらおうと様々な工夫をします。
食べ物を残した時---「もったいないおばけがくる」
眠らない時---「おまわりさんに言っちゃうよ」
そんな、ありがちな、日常がそのまま絵本になってます。
それは、いつも「○○しなさい、しないと××なるよ」と、
子ども達は言われて育ち、その言葉をいつも、
「ホントかなあ、うそだよ」
「うそに決まってる、でも・・・」
そんな気持ちを抱いている子どもの心に、せなけいこさんの絵本は、共鳴するのでしょう。
絵本にでてくる犬や猫、ルルちゃん達は、絵本を見る限りあまり「いい子」とはいえません。 そして、お母さんに怒られる。
それは、子どもの日常と同じ一場面であり、話の展開はわかる、
でも、自分じゃない誰かが怒られてる場面、悪いことをしている場面をそっと垣間見るのは子どもにとってもちょっとした盗み見のような魅力なのでしょう。
|
|