|
作/浜田 広介
絵/梶山 俊夫
偕成社
価格 \2,100 |
|
おにがきたぞ〜 |
|
助けて!! |
|
|
|
おにはおにでも・・・ |
一度は聞いた事のある話ではないでしょうか?
赤おには仲良しの青おにが、人間と仲良くなりたいと悩んでいるところから話ははじまります。
鬼といえは、昔から人に嫌われ恐がられていたもの。
だから鬼を見れば、人は「助けて〜」と逃げ出すことでしょう。
この赤おには、どうにかして人間と仲良くなろうと知恵を絞りますが、誰1人赤おにの元へやってきません。
そこで親友の青おにに相談すると、青おにが人を恐がらせるので人々を赤おにが助けだす、名案が浮かびます。
赤おには少し躊躇しますが、仲良くなりたい気持ちが強く実行に移します。
青鬼は赤鬼のおかげで人間と仲良くなることができますが・・・。
|
|
おにの気持ちなど知らない人間 |
この絵本を読むと、何か感情を揺さぶられるようです。
子ども達に読んだ時も、一瞬考え込んでしまう子ども達が多く、
読み終えた時、何ともいえない余韻が残ります。
それは、
人間と仲良くなりたいために努力している青鬼、
その人間と青鬼の微妙な信頼関係、
赤鬼はわざと人間を恐がらせることをして人間を青おにのもとへ連れて行く
そんな二人の強い絆
それぞれの悪意のない思いが重なりあって展開されていく「泣いた赤おに」は
私たち人間が、避けて通れない人間関係について多くのことを教えてくれている気がします。
節分だけでなく、語り続けていって欲しい一冊です。
嫌いな人と仲良くする、嫌われてるとわかっているけど仲良くしたい、そんな時あなたには、青鬼のような悪役を買ってくれるような友人はいますか?
また、あなたの大切な人が赤おにのように悩んでいたら純粋に青おにのように助けてあげることができますか?
複雑な人の気持ちを表現した日本らしいお話です。 |
|